2017年12月17日日曜日

11月の一句

お題「初冬の代々木公園」で一句
葉の落ちて沈み水面に冬景色
(はのおちて しずみみなもに ふゆげしき)

冬景色:草も木も枯れはてた冬の景色である。枯木ばかりの山や、草が枯れ伏した野原など寂寞としたものがある。[季]冬

☆想い(作者意図)
公園の木々が葉っぱを落として冬の準備を始めている。
最後の葉っぱが水の底に沈んだ後、水面には草木の枯れ果てた冬景色が映り始めた。
冬が始まった一句。

今回は13票中4票獲得した句が3つあり、決戦投票を繰り返して決まりました。
選ばれなかった一句は下記の3句になります。


俳句ポスト。冬の季語「炭」で一句
家猫の背伸びの朝に炭白し
(いえねこの せのびのあさに すみしろし)

炭:ナラ、クヌギ、カシなどの木の幹や枝を適当な長さに切り、窯で蒸し焼きにして作る。作り方によって様々な種類があり、用途も様々である。[季]冬

☆想い(作者意図)
暖炉の前で寝ている猫がいる。
朝になり飼い主がカーテンを開けると背伸びをして立ち去った。
寝ている猫を温めていた炭も白くなり役目を終えた。
 

お題「冬の東京湾」で一句
吹き抜けし渡しの手足荒る海路
(ふきぬけし わたしのてあし あるかいろ)

手足荒る:日本の太平洋側では冬になると空気が乾燥し、肌がかさかさになる。唇や手足、背中がかゆくなり、ひどいときは湿疹が生じたりする。[季]冬

☆想い(作者意図)
渡し船に乗って川を渡って行く。冬の乾燥した風に船頭さんの手足が荒れているのが見えた。でも船頭さんは気にすることはなく、まっすぐ海を見ている。


お題「ベンチの銀杏」で一句 
末枯れて色付かぬまま風果てぬ
(うらがれて いろづかぬまま かぜはてぬ)

末枯れ:木々の枝先や葉の先の方から枯れること。「末」とは、「先端」の意。秋から冬へと季節が変わりつつあることを感じさせてくれる。[季]秋

☆想い(作者意図)
先端だけ枯れている葉を見つけた。
きっと黄色や赤に色を付けたかっただろうとおもいつつ緑のまま枯れていく姿を見ている。
ふと気づいた時、葉を哀れむかのように風が吹き始めた。


12月なり寒くなりました。
プレバトの放送は21日で終了なので今年最後は俳句ポストに投稿することになりそうです。お題の季語は石蓴(あおさ)です。

それではまた(=゚ω゚)ノ

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